本院は呼吸器外科専門合同委員会・基幹施設，日本胸部外科学会・認定施設，外科専門医合同委員会・基幹施設，日本外科学会・認定施設となっている．
当科では，肺がん（気道腫瘍も含める）を中心に，自然気胸，縦隔・胸壁・胸膜疾患，気道狭窄，胸部外傷など，多彩な疾患を扱っている．1998年～2023年までの総手術件数は6477件となっている，過去3年間の手術件数は2021年385件，2022年342件，2023年313件となっており，関東県内でも有数の呼吸器外科施設である．
肺がんなどに対しては，胸腔鏡を用いた低侵襲手術を主体としている．2000年より徐々に導入開始し，現在では全体の約8割以上が胸腔鏡手術（単孔式手術を含む）となっている．これにより患者に対する疼痛などの負担を最小限にとどめつつ，従来の開胸手術と遜色ない手術成績をおさめている．さらに気管支形成術などに対しても胸腔鏡を併用している．
さらに，2022年度よりロボット（da Vinci Xi）支援胸腔鏡手術も開始し，200件以上の件数を重ねている（2024年8月時点で）．
また集中治療室による心肺リスク患者の術後管理，常勤病理医による術中迅速病理診断などが可能である．また再発及び進行肺がん患者に対しては呼吸器内科，放射線治療科と協力して集学的治療を行い，患者のQOLの向上を図っている．
外来診療は，毎週の月（午前・午後），木（午前・午後），金（午前）に外来診療を行っているが，救急患者に対しては適宜対応している．