当院は手術室2室とハイブリッド手術1室を用いて、年間1200件以上の手術を8名の医師（2名の研修医）と、1名の心臓血管外科専門NP（Nurse Practitioner）で手術を行います。2020年度よりMICS治療を本格導入し、2023年度の開心術全体（530件）に占めるMICS治療割合は約50％（256件）に達し、内、DaVinci手術は128件でありました。大動脈基部形成、大動脈弁形成（Ozaki法）や大動脈弁輪拡大、Wolf Ootuka法、MICS Multi CABGといった個々の解剖に応じた戦略を要する症例に関しては、外部からの熟練した指導医を招き、当院医師の経験や手技向上に努めています。大血管手術はOpen surgery（116件）が基本で、症例に応じてTEVAR（36件）を考慮します。腹部大動脈瘤に関しては、EVAR（62件）が基本ですが、Open surgery（51件）もほぼ同数行っております。
研修医の修練に関して、AAAに関しては人工血管置換術およびEVARは全例執刀医で行い、修練を積み重ねれば、胸部大動脈手術や弁置換/弁形成、OPCAB/CABGの術者として経験を得られます。